「新型コロナウイルス感染症による看護学校など教育現場への影響」調査結果:埼玉県内看護教育施設の看護管理者(看護専門学校)対象

埼玉県内の看護専門学校教務主任の皆さまに、新型コロナウイルス感染症の影響をアンケート形式でお聞きしました。お忙しい中、多くの皆さまにご協力を賜り、感謝申し上げます。
この度、集計結果がまとまりましたのでご報告いたします。記入していただいた内容は、生の声としてなるべくそのまま掲載いたしました。
埼玉県看護連盟ではこの集計結果を、看護職国会議員や埼玉県選出の国会議員・県議会議員や市町村議会議員に届け、今後の制度政策に活かしてほしいと考えております。

調査対象:埼玉県内看護教育施設の看護管理者(看護専門学校)

目的 新型コロナウイルス感染症が看護学校など教育現場にどのような影響を及ぼしているかを把握し、国・県・市町村議会議員に届ける
調査期間 2020年9月9日~9月18日
回収率 69.44% (25/36校)

1.まずあなたが所属している組織のことをお聞きします

2.新型コロナウイルス感染症が学校運営に及ぼした影響についてお聞きします

1)授業についてお聞きします

1~3月
(パンデミック表明)
4~5月
(4/7 緊急事態宣言発令、5/25 解除)
全面的に中止 1 全面的に中止 15
・卒業式:卒業生、教職員のみ、謝恩会中止、卒業旅行中止 ・休校とし、課題で対応した
・入学式中止、4/9~休校、課題学習5/28まで、2年生研修旅行中止
・学年別に登校日作る
・休校とした、戴帽式の中止
部分的に中止 9 部分的に中止 7
・卒業式等を学内関係者のみとし縮小で実施、謝恩会中止 ・遠隔授業(行事等の中止あり)
・卒業式、入学式のみ学生と教職員で行った ・対面授業をせず学習管理システムで課題を配信し自宅学習
・学校行事のみ縮小:卒業式 ・課題対応、5月中旬からはZoomによる授業
・2月下旬~3月に繰り上げ春休みに入る
・課題で対応
その他 14 その他 3
・通常通り ・オンライン授業
・授業以外の行事は中止とした ・自宅課題学習
・出来るだけ登下校時間をずらす ・5/7からグループ別分散授業
・卒業式縮小型、終業を早める ・入学式縮小型、戴帽式延期(11月に縮小実施予定)
6~8月
(6/2 東京アラート発令)
今後の予定
全面的に中止 3 全面的に中止 2
・遠隔プラス対面の組み合わせ(行事等の中止あり)  
部分的に中止 16 部分的に中止 12
・6月中旬より分散登校、対面授業再開。基本的には感染対策をしながら対面授業 ・国家試験の受験資格に必要な単位取得のため行事等の中止以外は全部行う
・時差登校とし、データ授業、課題で対応した ・運動会中止、バレーボール大会中止、帰省中止
・夏休みを5月と8月に分散、授業進度が変更になった ・行事の中止
・遠隔授業(行事の中止あり)
・行事の中止、夏季休暇の短縮
その他 5 その他 10
・通常授業 ・10月から感染予防対策を行い、全学年対面での講義とする
・行事の中止 ・通常通り行う予定
・Zoomによる授業、6月以降は登校日を増やし、7/1~全員登校 ・状況を見て判断
・レポート課題、映像授業を取り入れ分散登校 ・Zoomによる授業を残しながら対面授業
  ・レポート課題、映像授業を取り入れ分散登校

2) 実習についてお聞きします

1~3月
(3/11 パンデミック表明)
4~5月
(4/7 緊急事態宣言発令、5/25 解除)
全面的に中止 2 全面的に中止 13
・2月1年生の基礎実習は予定通り実施 ・学内対応
・3月基礎実習の再実習が臨床で出来なかった ・5月から3年生の実習は全面ストップ
部分的に中止 7 部分的に中止 7
・3月の基礎実習は時期をずらして8月に実施 ・3年生領域別実習は延期、2年生は一部中止と延期、1年生延期で3学年ともこの期間は実施せず
・代替実習、臨地は全面中止
・学内実習とリモートに切り替え実施
・学内実習とオンラインで課題学習
・可能な限り臨地へ、不可の場合のみ学内で代替実習
その他 15 その他 5
・通常通り実施できた ・予定していなかった
・この時期は実習がなかった ・代替案で実施
・すべて学内演習に変更 ・学内実習
6~8月
(6/2 東京アラート発令)
今後の予定
全面的に中止 6 全面的に中止 2
・学内対応
・変更、変更が続いたが結果的に受け入れ拒否(大多数の病院)
部分的に中止 14 部分的に中止 14
・7月中旬より3年生の領域別実習を期間短縮して実施(一部は学内に代替) ・1、2年生の実習を期間短縮して実施予定
・代替実習、ごく一部の臨地実習、短縮にて組み合わせ ・時間短縮、人数制限しながらシャドー実習
・7月から時間短縮、人数制限しながらシャドー実習 ・一部学内及びリモートに切り替え実施
・精神、訪問等在宅領域、小児(外来、保育所)は中止 ・領域実習はすべて学内、統合実習は一部見学実習を考えている
・一部学内及びリモートに切り替え実施 ・外部施設実習の一部中止、学内演習にする
・母体病院での実習は6月より開始、外部は一部ストップ ・可能な限り臨地へ、不可の場合のみ学内で代替実習
・可能な限り臨地へ、不可の場合のみ学内で代替実習
その他 その他
・学内実習 ・9月から分散、工夫を行い再開
・受け入れ可能な施設は臨地実習 ・受け入れが可能であれば臨地実習に行く予定。第2派で受け入れが難しい、行けない可能性が高い
・6月はすべて中止、7月より部分的に開始 ・学内実習と一部臨地実習をする。臨地実習方法の変更や日程短縮など計画している
・代替案で実施 ・施設側で受け入れしない実習場以外は通常
・臨地、学内実習併用 ・学内実習
・受け入れ不可は学内実習
・1グループの人数を減らして実施、患者の受け持ちは行わず看護師と一緒にシャドーイングを行う
・制約はあるが臨地に行けるところと行けないところがあるので合わせて対応する
・受け入れ可能な施設は期間短縮して実施、不可能なところは新施設を探し、代替案で実施
・一部学内実習

3) 授業、実習について学校として工夫したことは何ですか

【授業】
感染予防対策の工夫
・講義室を講堂に変更、学生の使用場所を学年毎にゾーニングし、登下校の出入り口も学年毎に分けた
・実習室を学年毎に使用する場所を限定した
・各教室にアルコールの設置
・広い教室を活用し密接を避ける、3密を避けるための環境調整
・データ授業と資料で対応、時差で登校して学年が一緒にならないように時間割を組み直した
・対面授業とオンライン、課題学習など実施。学生数が少なかったので机間を十分に取り教室で対応、必要に応じてフェイスシールド使用
・Zoom対応が出来ない環境にありDVDを郵送した。課題、質問用紙の活用を行い対面授業が行えるようになってから、振り返りやフォローを入れた授業を行った
・机に飛沫防止ガードを置く(可動式)、授業終了ごとに机を消毒剤で擦拭、対面での会話はフェイスシールド着用を義務化、昼食をとる場所の指定、校内で密にならないよう足マークの表示など
・消毒、密を避ける、2クラスに分けカメラでつなぐ
・教室(40人定員)ではなく講堂、視聴覚教室(100~120人定員)で実施。窓、ドア開放し冷房、扇風機、サーキュレーター4~5台使用
・リモート授業、教室の密を作らない、必要時フェイスシールド着用、毎日体温管理(確認)
・大教室に学生間のスペースを空けて使用している
・3密を避け教室だけでなくホールを使用した。遠方または希望する講師はリモートで授業を行った
・常時窓、出入り口を開けて換気、机の間隔を開ける、常時マスク使用、グループワーク時はフェイスシールド着用。講師はフェイスシールド着用、マイク・テーブルなどアルコール消毒
・教室を分け、ビデオ撮影しながら流し受講できるようにした。なるべく広い教室を使えるようにしたが限りがあり難しかった
【遠隔授業】
・Zoomによるオンライン授業
・双方向のやり取りが出来るようZoomを取り入れた(外部講師に依頼して教職員の勉強会を開き誰もが使えるようにした)
・HPの改良、一斉メールの活用、授業資料印刷や通信環境を整えてもらうため1万円の返金
・遠隔授業、オンデマンド双方向
・オンラインをライブで行った。グループワークもできるツールを使った
・オンライン授業を5/11から、6月から火・金を登校、月・水・木をオンライン授業
・科目範囲の課題(プリント)や遠隔授業機器の準備
・課題等のやり取りをメールで個別に対応、ラインでもやり取りできるリモートを活用
・目的・目標が達成できるよう資料。課題の作成を行った。学生の対応も電話、eメールを使い随時行った
・レポート課題で自宅学習、映像授業を取り入れた
・課題にする際、ナーシングチャンネルを活用するなどあまり過度な負担にならないようにした
・課題による自宅学習
・休業中は課題学習を課し授業を保管した。また部分的登校にして学習の状況や生活および体調の確認を行った
【実習】
学内・配信
・学内実習…内容の検討
・学内実習時に領域ごとに部屋を分け、ケアを実施する場面ではフェイスシールドなどを使用する。学習内容はシミュレーションなど教員が計画し、患者の日々変化のある状況を実習で経験できるようにしている
・学内実習の検討、実習期間の短縮、実習場所変更の検討
・代替実習、市場事例によるシミュレーション、教員が患者・家族を演じ、リモートでのカンファレンス
・6名1グループで教員1名、別々の教室、図書室、実習棟分散して学内実習
・学内または自宅実習(事例情報を日々伝え、受け持ち患者が変化するようにした)。看護計画実施は模擬患者を学生または教員が起こなった
・学内でシミュレーション実習を、3密を避けグループごとに行った。必要に応じてフェイスシールドも使用した
・DVDを購入し、シミュレーションモデルを使用し臨地に近い状況を作る工夫
・臨地実習での学びになるべく近づけるよう状況設定などを考え学内での演習、思考過程の整理を中心に行った
・学内演習時、看護師役はフェイスシールド着用、登校時検温、体調チェック→37.0℃以上、濃厚接触者は自宅待機(出席停止扱い)など
・人数を制限し日数も減らした。情報だけ取らせてもらうところもあった。学内演習に切り替えてシミュレーション学習とした
・実習を組み直し、自粛期間外で実習できるようにする。学内での振り返り時間を増やす
・学内で臨地の場面(模擬患者設定)に近づけて展開した
・学内演習に代替、オンライン指導
・シミュレーション動画を作成して配信
・目的、目標が達成できるよう資料、課題の作成を行った。学生の対応も電話、eメールを使い随時行った
・代替案を作り学内実習、密を避けるため分散し自宅学習時間も取り入れた
・休業期間中の実習時間を補うために実習時間の変更を行った
・臨床に即した学内自習を実施した(シミュレーション人形の活用、ロールプレイ等)
学外
・実習オリエンテーションを省略し、事前に書類でいただいて学生に提示した
・カンファレンス時間を30分に短縮
・学生にマスク2枚/日、アルコール消毒を携帯させた
・食事休憩の人数制限し時間をずらして取らせた
・オンラインでもシミュレーションを活用した。学生とのやり取りができるようにした
・ペーパーペイシェントで看護展開を行い、カンファレンス、リフレクション、DVD、演習を取り入れながら、より実習に近い内容を考え取り組んでいる
・個人用消毒液を携帯、実習時間(病棟)の短縮、人数制限
・消毒、密を避ける、時間差
・患者の受け持ちは行わず看護師と一緒にシャドーイングを行うため、実習目標が達成できるよう実習方法を見直した
・ネット環境整備(遠隔授業の環境)

4) 学校として物品の不足など、困難なことを教えてください

通信機材
学生の通信環境が整っていない
オンライン授業の実施には環境とスキルに問題がある
リモートのための無線LAN環境はあるが、カメラ・PC・マイク、システム使用代金、システム使用の細かい調整など専門的な人材が必要で大変だった
通信環境(Wi-Fi、PC)
オンラインの回線の容量、PC、カメラ
学校と学生のリモート環境の不備
PCの不足
学生のWi-Fi環境
インターネット環境が教室以外なし(有線)、Wi-Fiなし、Zoom等に対応できるPC・カメラ・マイクなどもない
オンラインはWi-Fi環境を整えないとトラブルが多発する
オンラインに必要な機材の不足、購入費用の補助がない
備品
シミュレーションを行う物品の数が少ない
シミュレーター不足
学内実習(シミュレーション)用モデル人形
シミュレーションがほとんど無く実習代替の演習の広がりが難しい
フィジカルアセスメントモデルの台数
シミュレーター数(複数)の確保
消耗品
実習受け入れ施設への持参物品(エプロン、ゴム手袋等)が多く学内備品が少なくなった
iPad、動画教材が少ないため手作りするのに非常に手間がかかった
一時的にはマスク、手指消毒用アルコールなどの消耗品
消毒のためのアルコールが手に入らなかった
外科系実習を想定した物品、消耗品、酸素ボンベ、チューブ、ドレーンなど多数
学内が密になる(本来実習に出ている学生が学校に登校するため)
衛生材料の入荷不足
その他
教室に限りがあり分散しての授業やワークが難しい
3密を避けるため分散する充分な環境がない
患者役が、学生または教員のためリアルさに欠ける
実習室の入室を定員の半分に制限しているため、技術教育の遅れや時間数確保が困難

5) 授業や実習が従来通りできないことの影響

【学生について】
課題のみで対応した科目があり内容の理解度に不安がある
1年生は友人が作れず精神的なストレスが強い
1年生は基礎実習Ⅰ-①が臨地で行えていない、②については行えるか不明
特に1年生についてオンライン授業をきちんと受けていたのか等把握する材料(情報)が不足
2年生は基礎Ⅱ実習に行けなかった場合の方法を考えていかなければならない
3年生は実習に行けず国家試験への不安が強い
3年生は領域別実習も臨地にほとんど行けておらず、知識・技術・態度面などの習得状況が心配である。総合実習もいけない可能性が高く、方法を考えていかなければならない状態である
臨地実習に行っていないため、実践量や応用力は不足している
対面授業で行ってもグループワークや実習室での演習などで意見交換をさせられず共同学習が出来ないため学びが深められにくい
臨地実習が出来ず、代替をリアルに出来るよう努力しているが、臨床実践力の育成は難しい
リアルな患者とのコミュニケーションや対応が学習しにくい
発熱等で登校できない学生の学習の補習方法
技術の経験が少ない
臨地で学ぶチャンスが減少したことによる経験値の低下
家での課題が多く、独学で行わないといけないため個人差が広がった
リモート環境が整っていないためリアリティーに欠ける
学習継続に不安を訴える学生がいた
臨地実習での学びがないため国家試験が不安
学習進度の遅れを少なくするため土曜授業、夏期休暇の短縮、技術演習はシールドをつけて行うため従来通りできているか不安
卒業時に看護実践能力の低下が考えられる
精神面
友人関係が乏しくなり淋しさを訴える学生が増加・生活レベルの崩れ、自宅で集中して課題に取り組めない
学生の士気が上がらない
学生の学習に対するモチベーションをどう維持するか
8月の夏期休暇がなくなったこと
リフレクションを通しての学びに深まりを出せない
臨地の実習でしか学べない対象者との関りによって得られるものが得られない。モチベーションの維持が難しい
他の学生との交流が深まらない
その他
就労している学生が対象のためスケジュールの変更にあたっては、2か月前には伝えないと動けないため計画的に行うには大変だった
実際の患者や施設のスタッフ等の関りが出来ない。観察や援助の評価がしにくい
メンタル面、アルバイトが出来ず収入が減ったことによる経済面への影響が大きい
1年生の退学者が出ている
実習に行けないく対象との関り、看護実践能力が身に付きづらい
【学校運営について】
経済面
費用の増大(消毒薬、除菌シート、PC用のマイク、スピーカーの購入、印刷物の増加、シミュレーターの借用)
臨地実習がなくなり学内実習へと切り替えたため今まで必要のなかった備品や消耗品、感染防止対策のための費用を予算計上していないため年度末への不安がある
感染予防紗対策や代替実習のため購入するものが多くお金がかかる
病院や施設から実習を断れられる状況が学校として良いのか?授業料を通常通り徴収しているが、保護者や学生からいつクレームが来るか心配(学内実習や休校の場合)
実習病院への謝金を学内実習で必要な教材、通信環境の整備をする費用に充ててきたが、アルコール、マスク、フィールドシートなどの費用がかさむ。またPCR検査の実施後に実習に出席するよう求められており、どのように費用捻出するか困惑している
各備品、環境調整、教育方法の変更に伴う教材購入による費用の圧迫
備品、教材の購入が困難(消毒、シールド設備、リモート設備)
実習費の返却を求める声や学費に関する問い合わせがある
勤務者
業務量が増加(残業代の増加)
授業や実習の内容変更について十分に検討できず対応が追い付かない。教員のストレスが非常に強い
常に状況に応じて対応し、感染予防にビリビリしながら制限のある中で教育効果を上げるため教員の負担が大きい
職員の業務の負担が増加している
3密を避けるための予防策と現状ではできることにギャップがある。対面授業や実習を続けたいが感染者の増減による対応が困難
自宅学習が多いと学生の理解度が確認しづらい。グループワークや演習など共同学習の機会が減少
オンラインの回線の容量、PC等の確保
講師への説明、時間割の調整、内容変更を判断することが難しかった
入学式等の行事が出来なかった。自宅待機の期間(4~5月末)課題及びオンライン授業に使う資料の印刷と発送に忙殺された、郵送料の支出
発熱時や実習前のPCR検査
オンライン授業設備が整えられなかった。学生個人の調整が困難
外部講師との調整が困難、8月夏期休業を取りやめ6月以降授業時間を延長して行っている
知識の確認が充分できない
モチベーションが下がる
将来への不安が募る
学校説明会が充分に出来ない
その他
学校行事(入学式・戴帽式・文化祭)などが予定通りできない
3学科がある学校のため施設が不足した時の場所確保が難しかった
行事の中止、方法の縮小など学習者への教育効果の低下、カリキュラム進行・時期のズレ
学校行事の中止・縮小
授業・実習の変更、予想できないことが多い。地域貢献活動の中止
学生の退学希望者が出た

3.新型コロナウイルス感染症が学生に及ぼした影響を教えてください

感染に敏感になったので予防行動が出来るようになった
感染防止対策についての意識は向上した
演習方法や見直しができた
オンライン授業で科目ごとに課題を出したため学生の負担は大きかったと思うが、学習習慣が身についた人もいる
健康管理に関する意識がついた学生が多い
1年生が入学当初より通常の登校が出来ず、自宅での課題などで講義としてすすめてきたため、学習に対する意欲、取り組み方法など例年より低いレベルにある。グループワークなど取り組めず意見交換が下手なままである
実習に行くにあたりいつもより緊張度が高まる
学内実習になったため、病院等で1人患者を受け持つ時より個別の評価がしにくい
学習に集中しきれず生活リズムの乱れがある、なかなか抜けない
留年者の顔が見えないことによる学習持続に対する確認が出来ない
臨地での実習時間、内容の減少
カリキュラムが進行できないことによる国家試験や卒業に向けての不安の増大
従来通り学べない、臨地での体験が出来ない
学習環境が通常のように整わず学びの保証が難しい
休校中、課題学習だったため対面授業よりも学びが浅くなった
テキストを使用して自分で学習する(しなければ学習できない)が分からないまま進んでしまっているのではないか
学習到達度について不明
臨地実習に行けなかったため、紙上事例、演習だけでは補えない点が多く、卒業してからの勤務に大きな不安を抱えている
例年よりも学習ができていないことへの不安
学習内容が低下することへの不安
経済面
活動の制限によるストレス、アルバイト禁止にて経済的な問題(補助はあるが不足である)
アルバイトが出来ず経済面の負担が増大した
マスク・消毒・リモート環境への予定外の出費
学生や職員の誰かがPCR検査を受けるとなると他の者の欠席や休校が必要となり、通常の事業が困難である。また就労する学生が多く、病院の規定で登校・勤務停止が必要となり経済面への影響もある
メンタル面、アルバイトが出来ず収入が減ったことによる経済面への影響が大きい
精神面
医療従事者に携わる使命感や責任感を実感する
スタンダードプリコーションが身につくに伴い各制約によるストレス
日常的な挨拶など会話が少なくなっている(平常時より)
発熱・感染に対する不安
不安定(精神)な学生が増えている
先が見えないスケジュール、急なカリキュラムの変更にストレスが強い
不要不急の外出や会食を控えるようにしており気分転換が図れない。メリハリがつけにくく学習に集中しづらい。ストレスを感じている。就活では見学やインターシップもなかった
新学年のオリエンテーションの徹底が行えず信頼関係がいつもより希薄化している
自身が抱えている不安を誰に相談してよいのかわからない状況への戸惑い
行事を中止したので仲間づくりが出来なかった
心の問題
新入生の授業開始が遅れ、進度が大幅にずれたこと(早期に学内演習が出来ない)や、学生間の交流がないことによる信頼関係への影響
友人関係が乏しくなり淋しさを訴える学生が増加、生活レベルの崩れ、自宅で集中して課題に取り組めない
臨地実習に出られないことで実践力に不安を抱いている
臨床での看護を実践することで得られる到達間や達成感を持たないまま看護師になる
自宅にいることが多いことから学習意欲をなくした学生がいる
休業中、新生活に伴う外に出る機会や友人等の会話が少なくなり漠然とした不安の増強や悩み事が解決できない。また自由に外出する機会が減りストレスが増大している
その他
学校、職場移動時の感染リスク
学校側から情報の伝達、学生間の情報交換の場が少なくなり少なからず不安を感じた学生はいる。「就業先で発熱者と接触した」という問い合わせがあり、学校に問い合わせ(授業に来て良いか)が多かった
学校や実習に行くことによる「感染したら」「感染させてしまったら」という不安の中で通学している
休校後の過密スケジュールによる不安
就職活動が出来ない
1年生の退学

4.新型コロナウイルス感染症は、学校の経営、職員の待遇面でどのような影響を与えましたか

5.新型コロナウイルス感染症の影響で退学した学生はいましたか?

いる:8人 理由
進路変更 4
学習意欲の低下 2
学生の夫が職を失い、経済的問題が生じた
友人関係が築きづらい

6.2019年度卒業生から悩みや相談を受けましたか

はい:7 複数受け持ちや夜勤でキャパオーバー、不安
  卒後教育を十分に受けられない。焦りがある
  入職同期とのプライベートな交流が少なく、仲間意識がなかなかに難しい
  PCR検査が必要な職員や家族が発生すると、他職員への就労体制に影響
  ホームカミングデイを中止したので全体把握ができていない。集団での入職時オリエンテーションなどがなかった
  集合研修がなくすぐに病棟配属となり、いきなり業務をしている。かなりのプレッシャーあり。ストレスで退職した卒業生もいる
  コロナ感染対応病棟の開設により病棟編成が変更になり、配属が決定している病棟に行けない。また、不必要な外出が制限されているため友人と会えない
いいえ:17
その他:1 直接ではないが人を介して(自分の身の危険を感じている。そこまでして現場にいる自分との葛藤)

7.2020年度卒業生への求人状況をお聞きします

従来通り:14 求人情報は変わらない
求人状況としては従来通りだが、採用試験日程が平日が多く、学内・実習を欠席しなければならない
母体病院があり90%以上内定+外部への就職も内定が取れている
関連法人があるため
変化がある:8 インターンシップなど事前情報が取りにくい
面接がオンラインになっている。就職説明会、見学会ができなかったなど学生から聞いているが、求人はある
郵送での求人は少ない
埼玉以外が増加した
病院見学ができず就職内定が通常より遅れた学生が多い
募集が減り試験の延期があった。インターンシップも中止になることがあった
一部内定見送り
試験日の延期があった
その他:2 ほぼ従来通りだが内定までに長期間待たされ、急に募集がなくなり第1志望に行けなかった学生もいる

8.2021年度入学生の応募状況をお聞きします

従来通り:10 学校としては従来通りであるが、説明会が通常通り開催できないので手応えがわからない
現在のところ例年通りだが状況によっては変更あり
変化がある:3 学校説明会やオープンキャンパスをリモートで行った
やや増加、動きが早い(早く決めたいと思っている)
若干減少している
その他:12 オープンキャンパス、進路相談会への参加について制限しながら実施のため手応えがない
10月出願のためまだわからない
まだわからないが見学者は多い。各学校に行けなかったからかもしれない
今年度減少していて、次年度も見込みがない閉科予定
応募は従来通りだが他県からの受験希望者への対応
まだ応募期間ではない
昨年より募集停止となっている
学校説明会の問い合わせは例年と変わらないが、人数制限をしているので応募に対応しきれていない。入試でも3密を防ぐため対応が必要
予想がつかない

9.看護職国会議員や埼玉県議会議員、市町村議会議員などに、教育現場の声として伝えたいことをご記入ください

新型コロナウイルス感染症の法的な分類の改正が必要ではないかと思う。インフルエンザと同等であれば制限されることが減ると考える
新カリキュラム改正の時期を遅らせてほしい
カリキュラム改正の時期を延期してほしい。十分に検討する時間がない。新人教育の内容を検討してほしい(実習にほとんど行けないため)
カリキュラム改正もあるが実習施設との交渉等、動きが取れず困難
まず臨地実習が可能になるよう、施設の感染予防対策等に必要な金銭的補助、看護師の離職防止や安定した経営の手助けをお願いしたい。次に学校のe-ラーニング導入やZoom使用などに対しての補助をお願いしたい
実習に行けないのは予防の面から仕方ないことだが、各校の財源状況にかかわらず質を担保するためにも、シミュレーション環境を充実させてほしい。また、通信環境が容易に整えられる世の中にしてほしい(設備に何百万、何千万とかからないような…)
学習環境を整えるだけの助成金をお願いしたい
新型コロナウイルス検査や抗体検査の補助、無償化
感染対策(リモート環境を整備するための教材、設備)を支援していただきたい
看護学生の臨地実習の施設確保が困難とならないようにしてほしい
臨地実習をするために学生は今まで行っていたアルバイトを禁止にしたため金銭的に余裕がなく、かなり厳しい経済状況になっている。このようなことから、学生一人ひとりの不安、負担感が大きい
学内で実習を行わざるを得ない状況にあるが、小さな学校では実習に必要な物品、特にシュミレーション人形の不足がある
ワクチン接種や治療薬など予防体制を整えてほしい
医療従事者への偏見をなくす取り組みに尽力してほしい
実習施設受け入れに向けた支援、臨地での学びが継続されるような積極的な働きかけをぜひお願いしたい
経済的支援
教材購入するにしても予算が決定されている中では難しい。通常授業や実習が出来ない中で(学校では工夫していろいろ行っているつもりであるが)学生としては物足りなさもある。にもかかわらず学費の減額もできず学生は経済的負担がある(当校では4、5月の3年生実習費の減額をした)
専門学校や専門学校学生にも手厚い補助を切に希望する
看護学生のPCR検査の補助をお願いしたい
オンライン設備への補助をお願いしたい
実習に出るための学生の行動制限が学生にどのように影響するか心配である。専門学校の情報通信技術活用導入のための支援をお願いしたい

以上